小さいころから好きなものってけっこう根深く染み付いていて、長いこと離れていたけれど結局また戻ってくる。
わたしはやっぱり、バドミントンが好きなんだって実感した。
待ち時間に開いたFacebook
それは先週の月曜日。契約書にサインをもらうためにディーラーへ行った時のこと。
少し早く着いたわたしはオフィスに連絡し、お客様が向かっている最中で15〜20分ほどかかることを確認した。
暇だからiPhoneを取り出して、お知らせのあったFacebookを開く。
そこで「バドミントンの大会前における交流会で、ボランティアの通訳をできる方はいませんか?」というポストを発見。
通訳はできないかも、でもバドミントンの大会?!
ニュージーランドオープンって・・・オークランドで?!
そう思った時にはもう投稿者の方へメッセージを送っていた。
「単純にこの試合を見に行くことはできますか?」
チケットを購入すれば行けるとのこと。
大会は翌日から6日間に渡る。
最後の3日間は、わたしとCが珍しく連休で重なっている貴重な時間だ。
それでもわたしは心のどこかで行くと決めていたのだろう。
家に帰ってすぐにCに聞いた。
Cはもちろん否定しない。「行きたいなら行っておいで。」
迷わず全日程エントリーのチケットを買う。
だって会場は、オフィスの一本向こう側の道なんだ。これは行くしかない。
あぁ、考えただけでワクワクする。
世界中のトッププレーヤーの試合を生で、コートレベルで観られるなんて。
それにしても、バドミントンの試合観るのっていつぶりだろう?
バドミントンとわたし
運動音痴なわたしだが実は中高と合計6年間バドミントン部に所属していた。
中学のバドミントン部ももちろん試合には勝ちたかったけど「全道大会行けたらいいな」という感じ。
高校で目指すは全道優勝そしてインターハイ。過去にインターハイにも出場した先輩方がたくさんいるレベルの違う練習に最初はヘトヘトだった。
ガリガリのもやしっ子だったわたしが電車通学の高校生になって1年間で9kgも太ったのは、毎日練習後の電車の待ち時間や電車内で何かしら食べていたからである。おまけに夕食も残さずぺろり。
顧問の先生にも言われたけれど、本当によく3年間続けたなぁって今も思う。
野球部のあの先輩が、最後の夏にきらきらした笑顔で終えたのを見て頑張る糧にしていたのも懐かしい。
バドミントンとは、学生時代のそんな思い出。
社会人になってからもサークルに参加したり同僚たちとごくたまに体育館に遊びに行ったりはしていたけれど、最近はめっきりしていない。
それどころか最近の選手も全然知らない。
好きなペアはオグシオ。何年前の話?そのくらいバドミントンから離れていた。
バドミントン三昧の一週間
ドキドキしながら、プリントアウトした6日分のチケットの初日の分を取り出して係りのお姉さんに見せる。
バーコードでピッとして入場。
あれ?
思ったよりガラガラ!!!!
バドミントンってニュージーではこんなに人気ないの???
でもまぁいっか、いい席で観れる。
そう思ったわたしは甘かった。
翌日は、驚くことに倍以上の観客。
そう、初日は男子シングルスのみで2日目からダブルスが始まったのだ。
ダブルス好きが圧倒的に多い。
隣で話しかけてくるおっさんや坊ちゃんに、「いいからわたしは試合を見たいの。数少ない日本人応援者なの、ほっといて。」とは言えないチキンなわたしでしたが、毎日応援してました。
声が通らないわたしは視覚効果に訴える。
試合が終わった後に目の前を選手たちが通った時に「お疲れ様です」と声をかけるのが精一杯。それでも彼らは、数少ない(というかほぼわたししかいなかったと思う。)日本人応援者には気がついてくれて「ありがとうございます」なんて返してくれるからまた応援したくなるんだなぁ。
注目した選手
女子シングルスでこの子上手!!要チェック!!と思った韓国人の選手、シード1位の選手だった。見る目あるじゃんわたし、と思いつつ、それだけバドミントンから離れていたのに今こうしてまたバドミントンが観られているのは面白いご縁だったなぁと観戦中にもかかわらず思ったのである。
Sung Ji Hyunちゃん(24)
この子お肌つるっつるで!!!手足がすらっとしていて!!!!バドミントンも強くて!!!!神様はこの子にいっぱい良い種を与えたのね〜〜〜。
あと後ろ姿好きのわたしがこの背中いい!って思ったのが台湾の選手。
ピンクのユニフォームっていうのもまた良し。
肩がいいね。この角度ちょっと残念なのだが、肩の形がよかった。
実は日本人選手たちも全然知らなかったのだけれど、やっぱり日本人を毎日応援していて日本の選手たちの活躍を誇らしく思いました。
アンパイア、ちょこんと座っていてなんだか可愛らしくて。
準々決勝から決勝にかけて
準々決勝のときは試合前にちょっとしたイベント。
車の運転席の窓に向かってシャトルを打って、入ったら景品もらえるやつ。一人二球。
ちゃっかりもらっちゃいましたー。イエーイ。
日に日に試合するコート数が3コート、2コート、決勝は1コートと減っていき、会場の熱気もムンムン。
中国と韓国はやっぱり強い、そしてオーディエンスが多い。
中国の方々はもともと声の通りが良いから応援が力いっぱいですごい迫力。人数も多いから選手たちにはとても心強かったんじゃないかなあ。
わたしもこんな通る声になりたいって切実に思う。
カッッッッスカスの声しか出ないわたしはやっぱり視覚効果・・・
韓国の応援団は決勝の日に太鼓を叩きながら応援していて、これもまたとても勇気付けられたであろう。
日本人のオーディエンスは決勝だけ少し多くて、コートレベルシートはおそらくわたししかいなかったけれど向かい側の二階席から「ニッポン!!!!」って頑張って声を張っている方がいたから「チャ!チャ!チャ!」ってバシバシたたいてた!!!
一試合で必ず一本以上壊れてた!!気合十分!!!
印象に残っている試合と面白かったプレー
見所はやっぱり男子ダブルス。
中国のペアとインドネシアのペア。スマッシュ速いし動きも速いし歓声やどよめきがいっぱい。
このジャンプ力!!!!!
面白かったのは、ミックスダブルスの決勝、マレーシア対中国。
わたしはこのマレーシアの女子選手の笑った顔がとっても可愛くて、真剣な顔も好きで、とにかく顔立ちが好みだったから楽しく見てたのですね。
2セット目の前半だったかな、ラリーが続いて打ち合っていて、ちょっとマレーシアが優勢かと思われた時。
中国の男子プレーヤーのガットが切れる。マレーシア選手たちのシャトルは女子選手の方に集中し始めていた。
そのとき男子選手がだんだんコートの端の方へ動いていて、アンパイアの方へ?
あれ違う、すぐ戻ってきた!
ん、もしかして!??
わたしの角度からはすごく見えにくかったんだけど、なんとラリー中にラケット取り替えた!!
戻ってきたかと思うとその新しいラケットでスマッシュ決めた〜〜〜!!
歓声が上がりましたね。
勝ったのはマレーシアのペアでしたが、面白いプレーというか一コマを魅せてくれてありがとう。
日本人選手大活躍!!
男子シングルス 準優勝 武下利一選手
女子シングルス 準優勝 大堀彩選手
女子ダブルス 優勝 福島由紀選手・広田彩花選手
福島選手と広田選手、準決勝で勝ったときはまだ険しい表情。
それが優勝後の表彰ではこのホッとしたのかリラックスした満面の笑み。
一年前は敗れた決勝戦だったそう。その悔しさをきっちり結果として残せた安心の笑顔なんだろう。あーかわいいーーーーー。
決勝の日だけでも3試合も日本人の試合があったなんて本当に誇り高い。
全日程エントリー買ってよかった。
選手のみなさん、コーチのみなさん、周りや日本で支えている方々、お疲れさまでした。
もう次の大会へ向かっているというから・・・体壊さないように、でも試合は頑張ってほしいと思う。
一週間、潤いのある時間をくれてありがとう。
やっぱりバドミントンが好きなんだと再認識させてくれてありがとう。
目標ができました。
いつか選手たちの通訳ができたらなあって。
ボランティアで募集をしていたんだから、それならできたらなぁと思う。
バドミントンの応援もしながら、選手たちの喜びの声を即座に伝える役目、ボランティアとしてとてもやりがいがありそう。
目標を見つけるきっかけをくれてありがとう。
好きだったバドミントンは、数年間離れていてもずっと心の中で好きなものとして生きていた。
with LOVE, nanapeko