こんにちは、nana(@nana_in_nz)です。
「星の王子さま」
タイトルからして、なんと創造力が膨らむのでしょう。
この可愛らしいタイトルのなかには、大人が深く考えさせられるようなフレーズがたくさん出てきます。
わたしが中学生の頃から何度も繰り返し読んでいるこの本ですが、読む度に違う印象を受けたり新しい気持ちになります。
そんな「星の王子さま」の中でもとくにお気に入りのフレーズをご紹介します。
星の王子さまとは
『星の王子さま』(ほしのおうじさま、フランス語原題:Le Petit Prince、英語: The Little Prince)は、フランス人の飛行士・小説家であるアントワーヌ・ド・サン=テグジュペリの小説である。彼の代表作であり、1943年にアメリカで出版された。
2015年現在、初版以来、200以上の国と地域の言葉に翻訳され、世界中で総販売部数1億5千万冊を超えたロングベストセラーである。
参照:Wikipedia
原題は【Le Petit Prince】で、直訳すると「小さな王子さま」なのですが、あえて【星の王子さま】と訳したところに感心します。
となりのトトロ、竹取の翁、のように「◯◯の◯◯」というタイトルは耳に残りやすいですよね。
物語に入る前に、「子どもだった頃のレオンウェルトへ」と、手紙のような書き出しから始まります。
「じゃあ、子ども向けの本なんじゃないの?」と思った方、そんなことはありません。
実際そう思って、13歳のわたしはこの本を読み始めました。
ところが、その内容は抽象的な表現が多く、読み進めてもチンプンカンプン。
なのになぜか最後まで夢中で読みました。
そしてもう一度すぐに、読み直しました。
初めてこの本を読んで以来、何度も繰り返し飽きることなく読んでいます。
星の王子さまの名言
かんじんなことは、目に見えない
これはわたしがとくに大好きなセリフ。
心で見なくちゃ、ものごとはよく見えないってことさ。
かんじんなことは、目に見えないんだよ。
目に見えているものだけが全てではないということを、何度この言葉に教えられたことかわかりません。
砂漠が美しいのは、どこかに井戸をかくしているからだよ……
「かんじんなことは、目に見えない」という上の言葉通りです。
その内側から放つ美しさは、見えていなくても「美しい」と感じさせるなにかがあるのですね。
きみはごちゃ混ぜにしている・・・大事なこともそうでないことも。
便利なものが溢れる世の中で、感情もなくいそいそと過ごす毎日。
それは本当に大事なことなの?と、問いかけてみませんか。
あなたの答えは、どうですか。
本当に大切なことを一番に優先できていますか。
大事な人はいますか? その人を大事にできてますか?
(Love song / 浜崎あゆみ)
これは浜崎あゆみさんのの歌詞ですが、問いかけてみて自信をもってイエスと言えるでしょうか。
大事なものを大事だと思うだけでは、大事にできていないのと同じです。
あんたが、あんたのバラの花をとてもたいせつに思ってるのはね、そのバラの花のためにひまつぶししたからだよ
なぜ自分のバラが特別に感じるのかという王子さまの問いにキツネが答えます。
手間ひまかけてめんどうを見たから、たいせつに思うのだと。
おれたちはもうお互いに離れられなくなるよ。
これは、キツネが王子さまと仲良くなりそうになったときに言ったセリフの一部です。
おれの目から見ると、あんたはまだ、ほかの十万もの男の子とべつに変わりない男の子なのさ。だからおれは、あんたがいなくたっていいんだ。あんたもやっぱりおれがいなくたっていいんだ。
だけど、あんたがおれを飼いならし仲良くなると、おれたちはもうお互いに離れられなくなるよ。あんたはおれにとって、この世でたったひとりの人になるし、おれはあんたにとって、かけがえのないものになるんだよ。
初めはお互いにどうでも良い他人同士。
一緒にいる時間が少しずつ増えて仲良くなっていくと、だんだんとかけがえのないものになっていく。
どれだけ一緒に過ごすか、時間をかけるかということで気持ちは変わっていきます。
そわそわしたり、どきどきしたり。
これもセリフの中の抜粋です。
きみが夕方の四時に来るなら、ぼくは三時から嬉しくなってくる。
そこから時間が進めば進むほど、どんどん嬉しくなってくる。
そうしてとうとう四時になるともう、そわそわしたり、どきどきしたり。
片思いしているときみたいです。
片思いが大好きだったわたしは、このセリフがある章を何度も何度も読み返していました。
こういうソワソワやドキドキ、読んでいてほっこりします。
きみたちのためには死ねない。
キツネの言葉によって「なぜ自分が育てたバラだけ大切に思うのか」ということに気づいた王子さまが、たくさんのバラに向かって言い放った言葉です。
もう迷いはない。
自分が大切にしたいバラのためになら、命をかけてもいいと言っている小さな王子さまがとても頼もしく感じます。
ヘンじゃないのはこの人だけだ
王子さまがいろんな星を訪れていく中で、5つ目の星で出会った点灯夫のことです。
今までに出会った王様やうぬぼれたちは自分のことばかりを考えていました。
点灯夫の星では1分間に朝と夜がやってくるので、その間、火を点けたり消したりしなければならないのです。
点灯夫は休む暇もなく自分以外のために働いていて、その姿に王子さまは「友だちになれそうなのはこの人だけだ」と感じました。
空を見てほしい。そして自分に聞いてみてほしい。
空を見上げて、深呼吸、そして自分に問いかける。
そんな時間をつくって、しっかり自分の心の声に耳を傾けて、いつも心をワクワクさせていたいですよね。
だから、何度も読みし返したくなる
読む度にいくつもの名言に触れ、忘れかけていた大切なことに気づかせてくれます。
(「大人は数字が好き」というところを読み度に「わたしはまだ子どもだ」と思っていますが・・・。)
読むときの状況が違うと、同じ場面でも違うふうに感じられて新しい発見があることも。
だから、何度も読み返したくなります。
わたしは内藤濯さんの翻訳のものをずっと読んでいて、一度だけ池澤夏樹さんの翻訳も読みました。
読み慣れた内藤濯さんの翻訳が好きでしたが、たくさんの人が翻訳されているので別の訳者さんのものを読むのも面白そうかなと思っています。
今は英語版を読んでいますが(英語版は3回目くらいです)、英語だとまた違った捉え方ができて面白いです。
何度も読んでストーリーがわかっているから、単語がそんなにわからなくてもササっと読み進められます。
目に見えない、かんじんなことを忘れかけている大人にこそ読んで欲しい永遠の名作です。
訳者さんによって表現も異なるので、お気に入りの10個目の名言を見つけたら、ぜひシェアしてくださいね。
with LOVE, nana