こんにちは、勉強と聞くだけでアレルギー反応が起きてしまうnana(@nana_in_nz)です。
そんな大の勉強嫌いなわたしですが、このたびニュージーランドでの永住権取得に向けて英語力を証明するためにIELTSを受験しました。
ゴールに向けて理想の勉強法を思い描いたのは試験数ヶ月前。しかし、やはり勉強が嫌いという意識が強すぎたのか、結局ようやく本格的に対策をしたのは試験2週間前というひどい状況でした…
この記事では、勉強アレルギーのわたしが、IELTSの試験を受けるまでどうにかやってきた対策とその結果についてお話します。
- 勉強嫌いだけど、海外に移住するためのビザの項目などで必要に迫られている
- IELTSの試験本番まで時間が短いから、直前でもできる対策があるなら知りたい
ただし、じっくり時間をかけて対策を練りたいという方や、ハイスコアを取るために計画を立てて勉強を頑張りたいという方にはあまりお役に立てないかもしれません。
という気持ちで筆を取りました。
わたしの現在の状況を書いた前置きもありますので、勉強法だけ知りたい方はもくじのすきなところからお読みくださいね。
勉強が嫌いなのにIELTSを受験した理由
冒頭でもすこし触れましたが、わたしがIELTSを受験した理由はニュージーランドで永住権を取得するためです。
ビザにはいろいろな種類があるので詳しいことは省きますが、わたしが申請するビザの場合は「日常生活を問題なく送れる英語力を証明」できれば問題ありません。
IELTSでなくでもほかの英語のテストでも良いですし、会社からのレターなどでも良いそうです。
最初はテストを避ける方法を必死に考えていたのですが(笑)、以下の2つの理由でIELTSを受験することに決めました。
- ビザの申請書類を提出したあとに「公式のテストが必要です」と言われたら準備なしの状態からだと大変そう
- とくに英語を学ばずに海外生活をしてきた状態で、どのくらいの英語力なのか現状を把握してみるのもいいかも
以上がIELTSを受験することに決めた理由です。
しかし、決めたことに満足して放ったらかしにしてしまい、試験3週間前に予約→2週間前から本番に向けた対策をスタートしました。(詳しくは後述します)
IELTSを受験する前の英語力とふだんの英語とのかかわり
本題に入る前に、スタート地点としてわたしがどの程度の英語力なのかということを示しておきます。
…と言いたいところなのですが、これまでに英語の試験を受けたことはないので数字では表すことができません。
ただ、日常生活にはそこまで支障をきたすことはなく、難しい書類(契約書など)は人に聞いたり辞書を引いたりしながら理解する、という感じです。
参考までにこれまでと現在の状況を記載してみますね。
- 8年前にオーストラリアワーホリ。当時はホストファミリーと話すのも辞書が必要。
- 現在はニュージーランド在住、5年め。
- パートナーはドイツ人。ふだんの会話ではわたしが一方的に日本語をつかう。長く連れ添っているのでパートナーはわたしの英語のクセを理解しており、ハチャメチャでも通じる
- 仕事ではおみやげ店バイヤーとして取引先の方々と英語でのやり取り(会話、メール)していたものの、コロナウイルスの影響で現在は取引先とのやり取りはほぼなし。社員とのコミュニケーションは日本語が大半。
このような状況なので、なんとなく英語でのコミュニケーションはできるものの、正式な英語の文章をかいたり、正しい文法で話したりといった機会はほぼない現状。
IELTSの目標スコア
わたしが申請したいビザでは、必要なIELTSスコアがGeneralでOverall5.0。
ギリギリだと怖いので、自分の中ではOverall5.5取得を目標にしました。
これまでにIELTSを受験した経験はなく今回が初めてなので、自分がどのレベルか、5.0とはどの程度なのか、ということもわからない状態…。
英語の試験は、高校の定期テストを除いたら、中学生のころの英検(18年くらい前…?)のみです。
IELTSの受験までの勉強と試験対策の流れ
お待たせいたしました。
ここからは、実際にIELTSの試験までどうやって勉強や対策をしてきたか、勉強が大嫌いなひとがなんとか頑張ってきた方法をご紹介します。
時系列で並べてみると…
- IELTS受験 2ヶ月前〜情報集め
- IELTS受験 1ヶ月半前〜単語帳をペラペラめくる・アプリで文法の基礎を復習
- IELTS受験 3週間前〜試験予約
- IELTS受験 2週間前〜リスニング練習スタート
- IELTS受験 10日前〜リーディング練習スタート
- IELTS受験 1週間前〜ライティング練習スタート
- 番外編 IELTS当日の朝〜緊張を解いてリラックス
追い込むまでにかなりの時間を要したので、ほんとうにギリギリで対策したのがおわかりかと思います…。
IELTS受験 2ヶ月前〜情報集め
そもそも、最初は
という状態だったので、まずはIELTSの試験の流れやみんながどうやって勉強しているかなどの情報を集めました。
私はニュージーランドで会計学を勉強した前後の6年間でIELTSのスコアが5.5から7.0に上がった。
その間IELTS対策はほとんどしていない。
IELTSは受験者の英語の実力が顕著に出る試験。
何が言いたいかと言うと、もしIELTSを将来いつか受けないといけないのであれば、早めに勉強を始めた方がいい。
— じゅり(jujuco)🇳🇿NZ公認会計士&元IELTS講師&時々釣りガール (@haruo_nz) March 6, 2021
理想としては
- まず1回試験を受けて自分のレベルを知る
- 目標スコアとの幅を知り、対策をする
- 2回めの試験を受けて、目標を達成する
という流れだと思うのです。でも、わたしの場合
- スコアがほしい時期(ビザ申請書類を提出したい時期)までに2回試験を受けるほどの長さがない
- そもそも、勉強が嫌いすぎて2回試験を受けたくない
というわけで、
というのが本音でした。
この時期は、
- IELTSの本番の流れを掴む
- 本番前に一度は本番形式のテストをやったほうがいい
- IELTSの達人のみなさまがおすすめしている単語帳をやってみる
- スコアをあげるのには何ヶ月もの単位で勉強する必要がある(つまり、もうぶっつけ本番)
という、おそらくIELTS受験者ならみんなクリアしているであろう情報がメインの収穫になりました。
IELTS受験 1ヶ月半前〜単語帳をペラペラめくる・文法の基礎を復習
IELTSの単語対策
IELTS試験対策としてテッパンが単語を覚えること。
というわけで、IELTSで素晴らしいスコアを取得されたほとんどのみなさんが紹介されていた実践IELTS英単語3500という単語帳を買いました。(Kindle版)
(2024/11/21 04:31:56時点 楽天市場調べ-詳細)
この本をiPhoneのKindleアプリに入れて、仕事の日のお昼休みなどにめくっていきます。
IELTSではスペルミスは得点の対象にならないということで、すこしでもスペリングが怪しいなと思ったらハイライトをひいておきました。
家では誘惑が多すぎるので、カフェに単語帳とノートを持ち込んでノートに単語や例文を書くなどしていました。
このとき、IELTSは言い回しが大切と複数のブログなどで書かれていたので、類義語や派生語なども書いていくようにしました。
文法の基礎を復習
IELTSでは、単語力だけでなく文法も重要とされています。
文法はGrammer In Useという有名な文法の教科書のアプリ版を購入し、こちらもお昼休みなどに少しずつやっていました。
English Grammar in Use – Full
Cambridge University Press¥2,080posted withアプリーチ
なかにはすっごく簡単!って思うようなものもあれば、関係代名詞のようにいつまでもチンプンカンプンなものもあるんですよね…泣
それでもとりあえずやっておくしかないと思って進めていきました。
この時期は、「隙間時間を有効に」というよりは、隙間時間にだけ勉強しているという状態です。
単語の本も文法のアプリもiPhoneに入れてあるので、その時の気分で選んで進めていました。
IELTS受験 3週間前〜試験予約
試験3週間前まで、どうにかIELTSを受けなくていい方法がないか最後まで探し続けていました(笑)
でも、もう逃げられないと思い、本番3週間前にようやく試験を予約。
受験方法にはペーパーベースとコンピュータベースの2種類の方法があるのですが、過去にIELTSを受けた方におすすめしてもらって言われるがままにコンピュータベースを選びました。
予約してから1週間くらいは、試験対策というよりは上記の単語と文法をパラパラとやっていました。
集中力を持続させるには、ポモドーロ・テクニック(25分集中して5分休憩というサイクルを繰り返す)がおすすめです。
ポモドーロ・テクニックを使って勉強に取り組んだのですが、ふだん勉強をしないので25分を1セットするだけでも疲れ切ってしまいました。
最初は25分1セット、多くても1日で25分4セット(朝1回、お昼1回、夜2回など)くらいがわたしには限界でした。
IELTS受験 2週間前〜リスニング練習スタート
試験2週間前、改めて試験がどんな流れか確認しているときにすごい事実を発見。
この事実、頭では分かったつもりでいたのですが、サラッと流してしまっていたようです…(バカだなぁ…)
ふだんの英語はコミュニケーションなのでわからないことがあれば聞き返して答えてもらうことができますが、IELTSではそれができない。
まずい、と思ったわたしは、試しにモックアップテストを受けてみます。やってみたのはこちらのサイト。
そして、この結果に撃沈したのです。
スペルミスはもちろん、単位漏れ($、Minutesなど)といったケアレスミスは得点にならないため半分も正解できなかったのでかなりショックでした。
IELTS受験 10日前〜リーディング練習スタート
リスニングの練習でショックを受けたので、リーディングをやってみることに。
リーディングでもスペルミスが多かったのと、いかに普段読みながら辞書を引いていたのかということが明らかになって愕然としました・・・。
IELTS受験 4日前〜ライティング練習スタート
リスニングとリーディングをやってみて、これはまずい、と思ったので、ライティングもやってみることにしました。
ライティングではGeneralで出題される2つのタスクの傾向に沿って練習を行いました。
- タスク1 手紙形式、150語以上(目安20分)
- タスク2 エッセイ形式、250語以上(目安40分)
練習では、出張で訪れたホテルに忘れ物をしてしまったため問い合わせるメールの作成でした。
と思ったのは、仕事では毎日のようにメールを英語で書いていたからかもしれません。
しかし、2題目はお手上げ。
と思ってしまうほどでした。
そのためタスク1への対策はサラッと行い、タスク2の対策を強化することに。
タスク2を突破するには
- 意見を述べるための型(テンプレート)の暗記
- 自分の意見を持つこと
が必要です。
そこで、意見を述べるためのテンプレートとして暗記したのがこちら。
導入:There is currently a contentious argue over whether…
本文(理由付け、反対の意見、理由の追加など):For Example, … / On the one hand, … / For instance, … / In addition, …
まとめ:In conclusion, …
わたしは、日本で言う文の流れを起承転結と考えたとき、ここで求められるのは結承承結(問題のないようによっては結承転結)だと解釈しました。
ここで大事なのは、意見そのものは点数に左右されないということ。
IELTSの試験は英語の試験であり、人柄の試験ではありません。自分の意見と異なっていても点数に支障はありません。
問題文を読んでから
- 自分の意見を決める
- 本文のメインを複数考える(問題によって、理由を複数やメリットデメリットなど)
- 最後にもう一度自分の意見を述べる(導入とは違う表現)
これを素早く行い、理屈が通った英文を作成すればいいのです。
本来は問題を解いたあとに添削してもらうのがイチバンなのは言うまでもありませんね。
スピーキング対策は…⁉︎
スピーキングは、AtsueigoのAtsuさんの「IELTSスピーキング対策例題110選」を読みながら独り言をぶつぶつ言っていました。
試験会場にいて試験官に聞かれている風景を想像しながら、実際に声に出したり、声に出せなくても頭の中で自分が話すイメージをしていました。
その他、YouTubeでIELTS speakingと検索したらいろんなビデオが出てくるので、数本見ました。
番外編 IELTS当日の朝
AucklandでIELTSを受験したのですが、試験開始は14:00。集合は13:30でした。
当日は早く着きすぎてもギリギリでもよくないというアドバイスを読み、13:10くらいに着くように計画。
朝はいつもどおり起きて支度をしたのですが、家を出る時間まで落ち着かなくて何をしたのかというと、、、
あゆちゃん(だいすきな浜崎あゆみさん)のDVDを観て、DVDが終わったらあゆちゃんの曲をスピーカー音量最大にしてかけて歌いながら踊る
という、自分でも驚きの行動を取りました(笑)
やっぱり、緊張をほぐすには、いつも心に寄り添ってくれるあゆちゃんの曲がいちばん効果的だと無意識のうちに判断したのだと思います。
一度はスピーキングのビデオもYouTubeで流してみたのですが、観ていても非常に落ち着かなくてまたすぐにあゆちゃんに切り替えました。
勉強嫌いのわたしがIELTS直前対策で取得できたスコア
さて、上記の対策(?)をしたわたしのIELTSの結果はOverall 6.0でした。
- Speaking 6.5
- Writing 6.0
- Listening 5.5
- Reading 5.0
スタート地点でのスコアがわからないから判断し難いのですが、みっちり勉強していなくても、ふだんそこそこ英語に触れていたらこのくらいのスコアになるのでは、と思います。
IELTSの対策について様々な情報を書いてくださっている方々のスコアをみると、すごいなぁって思いますよね。
すごい方の勉強法やスコアをみてやる気になれればいいのですが、怖気づいてしまう方もいるかもしれません。
実際わたしも、IELTS対策をしている方々のブログなどを読んでみんなすごいなぁと思うと同時に、わたしみたいに嫌々受ける人はいないのかな?なんて思いました。
でも、きっとそういう方もいるはずで、そういう方はあんまりブログなどに書いていないのかなと思ったんです。
だから、勉強が嫌いだけどやらなきゃいけないというあなたも安心してください。わたしのようになんとか乗り越えたひともいます。
【無料もあるよ】勉強嫌いがIELTS試験対策につかった教材・サイト
今回、超短期間ではありますがわたしがIELTSの勉強(勉強と呼ぶのがおこがましいくらいですが…)や対策につかった教材やアプリを改めてご紹介します。
IELTS学習用につくったフォルダのなかにアプリをまとめていました。
IELTS Prep App – TakeIELTS.org
British Council無料posted withアプリーチ
IELTS Tips
Clarity Language Consultants Ltd無料posted withアプリーチ
Vocabulary Flashcards – IELTS
Magoosh無料posted withアプリーチ
IELTS English Listening Test
An Tran無料posted withアプリーチ
English AudioBooks – TEDで英語を学ぶ
Koujirou Inoue無料posted withアプリーチ
IELTS Writing Tutor
Parth Pandya無料posted withアプリーチ
IELTSpeaking
Ting Zhang無料posted withアプリーチ
English Grammar in Use – Full
Cambridge University Press¥2,080posted withアプリーチ
(2024/11/21 04:31:56時点 楽天市場調べ-詳細)
iPhoneをつかっているので、iPhone以外に対応していないアプリもあるかもしれません。
ここまで読まれた方はお気づきかと思いますが、上記の教材をすべてやりきったわけではありません。試験当日までにやりきっていない教材もあります。
IELTS直前対策のみで、実際に役立ったと思うこと
リスニング
リスニングは、潔さ!
一番いいのは、先に問題をしっかり把握していかに集中して聞き取るか!
ではあるのですが、それが簡単には(短期間では)できないのでコツを掴みましょう。
コツは、問題の全体を把握して流れを掴み、問題の流れに乗って会話についていくこと。
だいたい会話の流れに沿って問題が書かれているので、答えがわからなかった問題は潔くすっ飛ばして次に切り替えることが大事です。
一度しか音声を聞けないので、ひとつわからなくてモタモタしていると、次もその次も聞き逃してしまいます。それは避けたい。
リーディング
リーディングは、ぜんぶ読み込まなくてもいいという心がけ!
ひとつくらいわからない単語やフレーズがあったとしても、全体の流れを掴んで回答できれば良いのでテンポよく読み進めていきましょう。
すこし考えたらわかりそうな問題と、考えても多分わからないだろうなという問題を見極めて、前者に時間を使うのも大事かなと思いました。
とくに、後者の問題が選択問題ならなんとなくサササっと埋めてしまっても運が良ければ当たるので(笑)、正解を期待できない問題に時間を割くのは良い案ではないなと思います。
コンピュータベースの場合は本文からコピー&ペーストができるので活用しましょう。スペルミスも防げます。
ライティング
ライティングは、書くことを決めるスピードとテンプレートの暗記!
鉛筆とメモ用紙が配られるので、とにかく日本語でもいいから思いつく書けそうなことを出すというのもひとつの方法でしょう。
タスク2のほうが時間がかかると思うので、タスク1をササッと終わらせるのもコツ。
タスク2では、問題文を読んでから
- まず自分の意見を決める
- 本文のメインを複数考える(問題によって、理由を複数やメリットデメリットなど)
- 最後にもう一度自分の意見を述べる(導入とは違う表現)
の抑えどころを先につくっておくのが効果的でした。
何度も言いますが、コンピューターベースならコピペもできるので活用しましょう。思いついた文章をタイピングしていって、最後に組み立てることも可能です。
スピーキング
スピーキングは、想像力と独り言!
ライティングをスタートさせた時の内容でも触れましたが、試験ではすべて真実を述べる必要はありません。
スピーキングではとにかく止まらずに質問に答えたり、その回答から広げられる内容を話したりして会話が途切れないようにします。
嘘でもいいので、ストーリーをどう広げるか用意しておくと良いですよ。
質問されたことから自分が答えやすいものにすこし切り替えていくと、あまり考えなくてもスラスラ言葉が出てくるからです。
直前に、過去の問題をサラッとみておくのも参考になりました。実際に試験では見たことのある問題が出されたので、「え、なにこのヘンテコな質問⁉︎」と慌てることなく「お、この問題が来たか」と対応することができました。
IELTSの直前対策は単語強化と本番形式がおすすめ!
以上、大変長くなりましたが、いかに勉強量を少なく、必要なスコアを取れるかということに重きをおいたわたしのIELTS対策法をご紹介いたしました。
なかなか勉強をする気にならない、でもやらなきゃいけない。すこしでも、そんな方の参考になれば嬉しいです。
with LOVE, nana