こんにちは、野球観戦がだいすきなnana(@nana_in_nz)です。
ニュージーランドのスポーツと言うと、何を思い浮かべますか?
ラグビーやクリケット、セイリングといったスポーツが多く上がるのではないかと思います。
実はニュージーランドには2018年に創立したばかり『Auckland Tuatara(オークランドトゥアタラ)』というプロ野球チームがあります。
出来たてほやほやのチームですが、2019年度のオーストラリアンベースボールリーグで地区優勝という快挙を果たしました!
この記事では、ニュージーランドのプロ野球チーム『Auckland Tuatara(オークランドトゥアタラ)』についてご紹介します。
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ニュージーランド初のプロ野球チームAuckland Tuatara(オークランドトゥアタラ)』の特徴
ニュージーランドのプロ野球チーム『Auckland Tuatara(オークランドトゥアタラ)』は、2018年にAustralian Baseball League(以下ABL)に加盟した、創立2年目の新しいチームです。
ニュージーランドでは、野球はラグビーなどのスポーツと比べて人気が低いため、プロ野球選手といえども開催期間以外に本業として他の仕事をされている選手も多いことが日本のプロ野球選手と大きく違う特徴でしょう。
Winter Leagueとも呼ばれるABLは、開催期間が11月から2月。
この期間は他の野球が盛んな国ではオフシーズンのため、マイナーリーグや独立リーグなどからAuckland Tuataraのメンバー入りへのトライアウトに参加される選手がたくさんいます。
そういった選手たちは、ABLを糧に本拠地としてのさらなる飛躍を目指して練習・試合に取り組んでいます。
ニュージーランド出身の選手たちだけではなく、様々な国からニュージーランドに渡ってくる選手たちが多いことも現在のAuckland Tuataraの特徴といえます。
2019年度、Auckland Tuatara(オークランドトゥアタラ)で活躍した日本人選手5名
そんな多国籍でユニークなチームAuckland Tuataraですが、2019年度は5人の日本人選手がニュージーランドで活躍されました。
(わたしのユニフォームが東京ヤクルトスワローズなのはご愛嬌)
では、選手の皆さんを一人ひとりについて、簡単ではありますがご紹介します。
プレーについてはあまり詳しく語れないのであしからず。
では、さっそく左から順番にいきますよー。
奥本涼太投手
Auckland Tuatara創立1年めからプレーしている奥本涼太投手。
高校を卒業後ニュージーランドに渡り、大学に進学・卒業しています。
現在は現地の会社で営業職として勤めながら、 オークランドのプロ野球選手としても活躍しています。
今季は先発も任され、地元選手の一員としても左ピッチャーとしても大事なメンバー。
地元選手として、これからの活躍もとっても楽しみ!
応援も気合が入ります!
北方悠誠投手
ロサンゼルス・ドジャース傘下に所属する北方悠誠投手。
2011年ドラフト会議では横浜ベイスターズ(当時)から一巡目で指名され、思うようなピッチングが出来ないという困難な時期を乗り越え、複数の独立リーグを辿ってドジャースのマイナー契約に至っています。
自己最高球速が161kmというだけあって、Auckland Tuataraでも力強いピッチングで活躍されました。
村中恭兵投手
Auckland Tuataraの選手として登録される直前の2019年10月までヤクルトスワローズに所属していた村中恭兵投手。
2005年のドラフト会議では、1巡目でヤクルトから単独指名で入団しています。
今回のABKでは先発を任されることも多く、Auckland Tuataraにも勝利を運んでくれました。
わたしがヤクルトスワローズのレプリカで応援していたのは、村中投手が先発のときに「応援の気持ちを届けたい」と思ったからです。
そんな気持ちが届いたのか、村中投手が先発した試合の後に「遠くからでもすごくよくわかる」とのお言葉をいただきました。
高橋康二投手
福井ミラクルエレファンツに所属する、長身から送り出される投球が強みの高橋康二投手。
シーズン中に一度ロースターを外れてしまったものの、プレーオフでも大事な場面で登板のチャンスを与えられました。
いつも感謝の気持ちを伝えていて、全力で頑張っている姿が印象的です。
道原順也投手
高知ファイティングドッグスに所属する道原順也投手。
正直なところ、道原選手のことをあまりよく知らなかったので情報を探してみたら、おもしろい記事を見つけました。
トライアウトの時点でこんなことがあるなんて!と思ってしまったのですが、結果オーライ。
ここぞと行った勝負強さを持ち合わせた道原選手の今後の活躍が楽しみです!
2019年度 Auckland Tuataraのロースター
シーズン途中のロースターの入れ替わり
ここまでご覧いただいて鋭い方はお気づきかもしれませんが、Auckland Tuataraは派遣されている選手も多いため、シーズン途中でロースターの入れ替わりがあります。
シーズンの途中からまたは途中までの参加といった選手も多いのです。
2019年度Auckland Tuataraニュージーランド出身の選手
ここまで日本の選手やニュージーランド以外の選手が派遣されていることについて述べてきましたが、Auckland Tuataraにはもちろんニュージーランド出身の選手もいます。
2019年度のニュージーランドの選手をロースターからピックアップしてみました。
- Jimmy Boyce(44 ピッチャー)
- Elliot Johnstone(24 ピッチャー)
- Max Brown(11 外野手)
- Andrew Marck(89 外野手)
- Beau Jordon Te Wera Bishop(35 キャッチャー)
- Luke Hansen(6 内野手)
- Daniel Lamb-Hunt(16 内野手)
この中でもAndrew Marck選手は、Auckland出身でPINKY(ピンキー)というニックネームで親しまれています。
2020年のNortheast Divisionにおいてファンが選んだ「プレイヤーオブ・ザ・イヤー」にも選ばれている大人気の選手。
球場でもニックネームにあやかってピンク色の服や小物で応援する方々もたくさんいます。
Andrew選手が打席に立つときの歓声はとても大きく、その人気度が伺えます。
NZプロ野球の応援はどんな応援?
2019年度のニュージーランドのプロ野球の応援は、試合を重ねるごとに凄まじく進化していました(笑)
シーズンが始まったばかりの頃は決まった応援歌が数種類といったところでしたが、途中から
- 選手にニックネームがつく
- ひとりひとりに応援歌が流れる
といった変化があり、さらに応援が盛り上がっています。
選手にニックネームがつく
バッターボックスに立つとき、シーズン初めは殆どの選手がフルネームだけで呼ばれていますが、シーズンの途中でニックネームがつく選手が数名いました。
何をきっかけにニックネームがつけられているのか詳細はよくわかりませんが、応援が楽しくなりますよね!
たとえば、打撃で活躍されたKim Won-Seok選手は「”Kiwi” Kim」というニックネームで呼ばれていました。
ひとりひとりに応援歌が流れる
日本ではおなじみの、バッターボックスに立つ際に流れる一人ひとりの応援歌。
ニュージーランドでは最初はまだひとりひとりの応援歌がなくて、全員で数曲を回しながらだったかと思います。
後半にもなると、選手一人ひとりそれぞれの曲が流れていくようになりました。
だんだん慣れてくると「あ、この曲は○○選手のだ!」という雰囲気も生まれてきています。
Auckland TuataraがNortheast Divisionで優勝!!
プレーオフ進出が決定!
プレーオフ進出をかけた大切な試合は、1月24日からスタートしました。
相手はBrisbane Banditsで、4日間の闘いです。
4日間あるうち前半2戦は敗退してしまい、迎えた土曜日は多くの観客が応援に足を運びました。
ここで負けられないというAuckland Tuataraが意地を見せてねじ伏せ、見事に勝利!
この日は試合後にシャンパンシャワーで祝福して観客も選手も大喜び!!
もちろんチームや選手たちだけでなく、観客にとっても忘れられない一夜となったことでしょう。
あの日の感動は未だに鮮明に思い出せます。
ずっと応援してきたチームが勝ち進むって、嬉しいことこのうえないものです。
地区優勝の瞬間!!
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Division winners!!!!! Bring on the semi-finals! #tuataranation #followthefun
前日のプレーオフ進出決定の喜びを味わっている間もなく、Brisbane Banditsとの最後の試合を迎えます。
試合はデイゲームで、ニュージーランドの熱い日差しがジリジリと照りつけます。
実はこの試合の勝敗には、ABLのNortheast Divisionでの優勝がかかっていたんです。
この大切な日の先発が奥本涼太投手でした。頼もしいです!
Aucklandが先制点を取ったあと、相手に点を取られながらもなんとか最後まで逃げ切って、堂々勝利!
プレーオフ進出だけならず、地区優勝の瞬間にも立ち会えるだなんてしあわせすぎます。
もう涙ながらに喜ぶしかない!たいへん嬉しい快挙です。
セミファイナルで敗退なるも、大きく一歩前進。3年目のAuckland Tuataraもとても楽しみ!
プレーオフでは、セミファイナルでMelbourne Acesに2連敗で敗退してしまいました。
最後の試合はホームのAucklandで行われ、ABLの10年間の歴史上二番目に多い観客動員数4,208人だったそうです。
それほどまでにニュージーランドの観客を盛り上げてくれたということ。
悔しくも最後の試合が終わったあと、選手たちがみんなスタンドの通路を上っていき、観客に大きな拍手やハグで讃えられていました。
地元選手たちといろんな国から渡ってきた選手たちとがひとつになって出来た2019年度のAuckland Tuataraの大健闘には感激・感動・感謝でいっぱいです!
そんなわけで、これからますますおもしろくなっていくであろうニュージーランドの野球。
これからもニュージーランド唯一のプロ野球チームAuckland Tuataraの活躍から目が離せません。
早く次のシーズンが観たいと、まだ夏が終わる前の今から胸を躍らせているのでした。
with LOVE, nana