タリーでは真っ黒に焼けていたnana(@nana_in_nz)です。
オーストラリアのワーホリのうち13ヶ月をTullyというバナナの村で過ごしました。出戻りを繰り返し、3度もタリーに住みました。
わたしのワーホリライフはバナナ無しには語れません。ワーホリの半分以上を過ごしたバナナファームのお仕事内容をご紹介します。
バナナファームはどこにあるの?
とよく聞かれます。
はい、採れるんです。
日本に輸入されているのはフィリピンや台湾などのバナナです。オーストラリアのバナナ基本的に北半球には輸出していないそうです。
なのであまり知られていないかもしれませんが、実はバナナファームはたくさんあります。
オーストラリアはとても広く、赤道に近い熱帯エリアがあります。
その中でもよく雨が降り、バナナの生産地で有名なのがタリー(Tully)とイニスフェイル(Innisfail)という地域。タリーとイニスフェイルは隣同士です。
タリーへのアクセスはケアンズからバスで2.5時間。
バスはオーストラリア全土を走っているグレイハウンドがおすすめです。電車もありますが、バスのほうが利用者が多いです。
わたしがタリーへ行ったときはブリスベンから電車で約24時間かけて移動しましたが、サトウキビ畑が延々と広がっているだけでいつまで続くんだろうと不安になるほどでした(笑)。
24時間この景色・・・
そしてTullyに到着してお仕事をゲットします。
バナナファームでのお仕事をゲットする方法
バナナジョブをゲットする方法は3つ。
- 友達の紹介
- バッパーの斡旋
- ジャンピングという名の直接交渉
バッパーの斡旋だとバッパーにステイする最低期間が設けられたりするので、シェアハウスに住みたい場合は出来たら他の方法が良いです。
しかし、経験がないとなかなか難しいのが現状。
友だちに紹介してもらったり、直接スーパーバイザーなど権力のある人に交渉して気に入ってもらえれば雇ってもらえることもあります。
運とタイミングはとっても大事。
バッパーにステイしていても、お仕事の紹介を待つウエイティングリストが埋まっていると、なかなか順番が回ってこない場合もあるんです(泣)。
冬よりは夏のほうが仕事をゲットしやすいけれど、確実かといえばそういうわけでもないため、こればかりは行ってみるしかないのです!!
わたしが初めてTullyに行ったときはバッパーに住んでいて、お仕事はそのバッパーで出会った日本人の女の子に紹介してもらいました。冬だったにも関わらず、待ち期間はたったの5日間。
余談ですが、紹介してくれたのは「あゆみちゃん」という女の子です。
バナナファームのお仕事
通勤の交通手段と残業
ファームは敷地がすごく広いです。
バックパッカーやシェアハウスのあるタウンからファームまでは、バスで15〜30分ほどの離れたところにあります。タウンからはフリーでバスや車が出ているので、交通費はナシ。
基本的には週5、ベルが鳴ったら何かの作業が途中でもそのまま放り出してバスへ駆け込み、帰宅。つまり残業はありません。
女性は立ちっぱなしで、男性は全身筋肉痛!?
バナナファームではお仕事内容が女の子と男の子で大きく異なるのも特徴です。
女の子は、工場内で立ちっぱなしでソーティングやパッキングをする仕事が多いのですが、立ちっぱなしなのだけれど、それでも疲れるから甘いものを欲するのです…!
故に消費量が摂取量を下回ってしまい、結果太る!というループにハマってしまう方が多数おりました。
事実、わたしはタリーにいるとき人生最大の体重を叩き出しています。
男の子は、工場内のこともあるけれど多くは外で30〜50kgのバナナをハンピングしたりして、最初はクタクタ。
これがいい運動になり、筋肉ついて体が締まって素敵ボディになっている人もいました。
しかし、タリーは田舎なので常に飲み歩く人が多いのも事実、ということは…。
どちらの体型になるかは、行ってみてのお楽しみ。
バナナファームのお仕事の流れ
ハンパーが大きな木みたいな状態(太い枝みたいな状態)で刈ってきたバナナが工場内に運ばれてくると、ハンギング係がバナナをぶら下げていきます。
ぶら下がったバナナを、ディフェンディング係が、太い枝みたいなのから房ごとバナナのプールに放り込んでいきます。
プールに放り込まれたバナナを、ソーティング係(ほとんど女の子)が売れないバナナ(腐っている・傷があるなど)をもいで、お店にある状態の小さい房に切って、ベルトコンベアに並べていきます。
並んでいるバナナを、パッカーが箱に詰めます。
これが、箱詰めされた状態。
ほかにも、箱を流して行く係、箱詰めされた状態をチェックして行く係、流れてきたバナナの箱を運ぶ係、などなどがあります。
ファームによって、役割分担も工場内の設備もちょっとずつ違ってきます。
小さいファームは、バナナプールがなくて直接ベルトコンベアにどん!とバナナを置いていくところもありました。
そこはソーティング(バナナの房から売れないバナナをもいて、3〜8本ずつの束にカットしていく作業)が超大変でした。
わたしが働いた2ヶ所のファームでは、パッキングは1つのレーンに2〜4人でした。
パッキングが早いとエキストラペイがもらえる(時給が上がる)ところもあります。レーンが一緒になったパッカーが協力してくれるタイプの人なのか、自分の利益のためにただひたすら詰めまくるタイプなのか、によって天国か地獄かに分かれます。
13ヶ月で稼いだ金額
正直言うと正確な金額は把握していないのですが、だいたいこんな感じ。
- 1度めのタリー…5ヶ月間。週AU$720くらい。
- 2度めのタリー…5ヶ月間。初めはバナナが不作で週3もしくは週4のときもあり、平均して週$680くらい。
- 3度めのタリー…3ヶ月間。週AU$720くらい。不作の週も数回あった。1度目と同じファーム。
これを1ヶ月4週間として単純計算するとAU$36,640です。
宿代を払って、食費払ってもお酒飲まなければAU$500は貯金できます。
タリーに着いた当初はバッパーに宿泊代払ったあと残金がAU$20になったわたしでも(これは本当にやばい)、1ヶ月後にはケアンズでスカイダイビングとスキューバダイビングしながら過ごすことができるようになりました。
何が言いたいのたいかというと、時給制の割にかなり稼げるということです!
歩合制のトマトやいちごのピッキングなんかは、作業が早い人は稼げるけれど、丁寧に作業するタイプの方や考え込んじゃうような方は絶対に時給制がいいと思います。
ファームやってみたいけど、何にしようかな?と思ったら、バナナファームも是非検討してみてくださいね。
13ヶ月のタリー生活で得たもの
24時間一緒にいられる、なんでも言い合える友だち
こんな小さい村だからこそ出会えた人たち。
スーパーも娯楽施設も決まったところしかないから、いつの間にか顔見知りになって仲良くなります。
タリーで出会った友だちは、シティで出会った友だちよりも一緒にいる時間が長いんですよね。スッピンも、機嫌の悪いときも、全部知っている仲間になりました。
だから、なんでも言えて素の自分でいられます。
言いたいことをなかなか言えない日本人にとって、なんでも言い合える友だちがいるのはとても素晴らしいことです。
バナナの出荷の過程を知り、実際にその作業をするという経験
バナナの出荷の過程って、想像できますか?
- そもそもバナナがどんなふうに実るのかも知らなかった。
- バナナの木があんなにきれいに並んでいるのも知らなかった。
- 青いまま箱に詰められて出荷されているのも知らなかった。
まるで小学生の社会科見学のような気分で、バナナの出荷の過程を知ることが出来たのは新鮮でした。
ソーティングやパッキングは肩が痛くなるし、最初は手首腱鞘炎みたいになったり、慣れない作業に体が悲鳴を上げたりもしました。
正直いうとこれから先バナナファームで働くつもりはないけれど、それでもあの時のタリーでの生活は間違いなく楽しかったと胸を張って言えます。
妄想していてももらえるお給料
お給料は毎週貯金ができる額をもらえます。単純作業だから、慣れてくるといろんなことたくさん妄想できちゃいます(笑)。
これはわたしだけじゃなくてみんな妄想していて、「今日は何考えながらバナナもぐ?」なんて話していたこともあります。
タリーで稼いだお金でバストラベルしたり、日本から来てくれた友だちとの旅行に使ったのでその時の貯金は使ってしまいましたが、最初から、オーストラリアで貯めたお金なので現地で使うつもりだったのでオッケーです。
最終日の開放感!!
最後のお仕事終わったベルが鳴った瞬間、青いバナナとのお別れが恋しくなるはずもなく、開放感に溢れ幸せすぎました!
Good bye Banana work, NO MORE BANANAS!!!
最終出勤日の帰り、みんなの合言葉です。
以上、バナナ編でした。
おまけ・タリーで使えるラインスタンプ作りました
タリーのみんながいつでもタリーを思い出せるように。タリーのみんなが使えるように。
ラインスタンプを作っちゃいました。
では!青いバナナとともに、楽しいタリーライフを!
with LOVE, nana